先日手紙さし出し候あとにて箱が一ツある。宿のをかみさんが、もし是は何ンでござりますゾへ、こゝにわすれた。
夫ハさておき今日(千屋寅之助)がきて心の(丈)をかきくどき彼一ツけん(件)を咄し聞候、今すこし御めいわくかけかねでこふとハおもわなだ(ん)に、御気の毒様にて候。かしこ。
十三日

寺田屋様
うめより
御直披

底本:「龍馬の手紙」宮地佐一郎、講談社学術文庫、講談社
   2003(平成15)年12月10日第1刷発行
   2008(平成20)年9月19日第7刷発行
※底本手紙の写真のキャプションに、(松村正太郎氏旧蔵)とあります。
※丸括弧付きの語句は、底本編集時に付け加えられたものです。
※直筆の手紙の折り返しに合わせた改行は、省いて入力しました。
入力:Yanajin33
校正:Hanren
2010年7月28日作成
2011年6月17日修正
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。