こい(恋)しはん(思案)のほかとやら あなど(長門)のせとのいなりまち(稲荷町) ねこもしやくしもおもしろふ あそぶくるわ(廓)はるげしき(春景色) ここにひとりのさるまハし(猿廻し) たぬきいつぴき(一匹)ふりすてゝ 義(理)もなさけもなきなみだ(涙) ほかにこゝろハあるまいと かけてちかいし山の神 うちにいるのにこゝろのやみぢ(闇路) さぐり/\て いでゝ行


とんとんと登る梯子の真中程で 国を去つて薩摩同志 楼に上る貧乏の春 辛抱しやんせと目に涙

底本:「龍馬の手紙」宮地佐一郎、講談社学術文庫、講談社
   2003(平成15)年12月10日第1刷発行
   2008(平成20)年9月19日第7刷発行
※表題の「二」は、ファイル作成時に補いました。
※底本俚謡写真のキャプションに、(下関 梶山家蔵)とあります。
※直筆の俚謡の折り返しに合わせた改行は、省いて入力しました。
※丸括弧付きの語句は、底本編集時に付け加えられたものです。
入力:Yanajin33
校正:Hanren
2010年11月12日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。