五大才にハ火薬千金斗云云頼置候。
一、小松、西郷などハ国ニ居申候。大坂の方ハ大久保、岩下がうけ持なりとて、彼レ両人の周旋のよしなり。
一、人数ハ七八百上りたりと聞ユ。
一、幕の翔鶴丸艦ハ長州より帰り、又先日出帆致し、道中ニて船をすにのりかけて、今長崎へ帰りたり。
一、幕ハ夷艦を買入致す事を大ニ周旋、今又、二艘斗取入ニなるよふす。
一、幕船たいてい水夫共何故にや、将の命令を用ひず。先日モ翔鶴丸ハ水夫頭及び其外十八人一同ににげだし行方不レ知。
一、私共の水夫一人(随分気強キ者ナリ)幕船へのりたれバ(夫もまだたしかにハ知れず。)もし関の方へ行よふなる事なれバ、平生の幕船とはちがい候かもしれず、御心得可レ然哉、為レ之申上る。
木圭先生
左右
底本:「龍馬の手紙」宮地佐一郎、講談社学術文庫、講談社
2003(平成15)年12月10日第1刷発行
2008(平成20)年9月19日第7刷発行
※底本手紙の写真のキャプションに、(宮内庁 木戸家文書)とあります。
※丸括弧付きの語句は、底本編集時に付け加えられたものです。
※直筆の手紙の折り返しに合わせた改行は、省いて入力しました。
入力:Yanajin33
校正:Hanren
2010年7月28日作成
2011年6月17日修正
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