彼も亦、彼の第一の戦ひからの凱旋の途上にあると同時に、既に理想の都市の設計に着実な、アリストテレス学校の学生に違ひあるまい。
祈りはいらぬ、彼の市は建つ、一区一区と彼の町は彼の理想に向つて、奇峭な翼を伸べて行く。斯うして彼の「アレキサンドリア市」がつくられて行くのだ、見給へ! 横光利一の作物。
底本:「牧野信一全集第三巻」筑摩書房
2002(平成14)年5月20日初版第1刷
底本の親本:「新進傑作小説全集月報 第四号」平凡社
1929(昭和4)年7月15日発行
初出:「新進傑作小説全集月報 第四号」平凡社
1929(昭和4)年7月15日発行
※「新進傑作小説全集4 横光利一集」に附属した月報に発表された。
入力:宮元淳一
校正:門田裕志
2011年7月14日作成
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