あらすじ
青柳教諭は、生徒たちの深い尊敬と惜しみない別れを告げられながら、故郷へと旅立ちます。九月の雨に濡れた風景の中、教諭の頬は青白く、生徒たちの心は切ない思いで満たされます。教諭の姿は遠くへ消え、草穂の煙りだけが彼を見送るように立ち上ります。九月の雨に聖くして
一すぢ遠きこのみちを
草穂のけぶりはてもなし
了
底本:「新修宮沢賢治全集 第六巻」筑摩書房
1980(昭和55)年2月15日初版第1刷発行
入力:junk
校正:土屋隆
2011年5月14日作成
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