あらすじ
青空の下、懸命に働く脱穀機。その音に耳を傾け、小屋の庇の下で首を垂れている二頭の馬。粉雪が舞う中、遠くから鐘の音が聞こえてくると、馬たちは首を上げて、その音に耳を傾けます。かつては力強く駆け抜けていた馬たちは、今は静かに、時を過ごしています。
ま青きそらの風をふるはし
ひとりはたらく脱穀機

 R-R-r-r-r-r-r-r-r
脱穀小屋の庇の下に
首を垂れたる二疋の馬

 R-R-r-r-r-r-r-r-r
粉雪おぼろにひかりたち
はるかにりりと鐘なれば
うなじをあぐる二疋の馬

華やかなりしそのかみの
よきギャロップをうちふみて
うまやにこそは帰り行くなれ

底本:「新修宮沢賢治全集 第六巻」筑摩書房
   1980(昭和55)年2月15日初版第1刷発行
※〔〕付きの表題は、底本編集時におぎなわれたものです。
入力:junk
校正:土屋隆
2011年5月14日作成
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