あらすじ
ドロミット洞窟の冷たい硬い床に、巨人の白い一本足が置かれています。その足には、いくつもの環が嵌められています。巨人は、長い年月を燃え尽きることなく過ごしているのです。け寒く硬き床なるを
幾箇の環を嵌められし
巨人の白き隻脚ぞ
かくて十二の十年は
事なきさまに燃え過ぐる
了
底本:「新修宮沢賢治全集 第六巻」筑摩書房
1980(昭和55)年2月15日初版第1刷発行
※〔〕付きの表題は、底本編集時におぎなわれたものです。
入力:junk
校正:土屋隆
2011年5月14日作成
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