あらすじ
霜枯れのトマトの気根は、熟れぬ青き実を秘めています。その実を手に裂くと、さびしい香りが立ち上り、ほのぼのと空へと昇っていきます。そこには二価アルコホールが翔け、黒雲のひらひらと落ちる様子が目に浮かびます。
霜枯れのトマトの気根
その熟れぬ青き実をとり
手に裂かばさびしきにほひ
ほのぼのとそらにのぼりて
翔け行くは二価アルコホール
落ちくるは黒雲のひら

底本:「新修宮沢賢治全集 第六巻」筑摩書房
   1980(昭和55)年2月15日初版第1刷発行
※〔〕付きの表題は、底本編集時におぎなわれたものです。
入力:junk
校正:土屋隆
2011年5月14日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。