あらすじ
薄明かりの空に浮かぶ黒い血痕が、心を痛めつけます。新米の士官は、恋敵の笑い声を背中に感じながら、肩章をつけます。彼の胸中では、複雑な感情が渦巻いているようです。心をいたましむるは
薄明穹の黒き血痕
新らしき
見習士官の肩章をつけ
なが恋敵笑ひ過ぐるを
了
底本:「新修宮沢賢治全集 第六巻」筑摩書房
1980(昭和55)年2月15日初版第1刷発行
※〔〕付きの表題は、底本編集時におぎなわれたものです。
入力:junk
校正:土屋隆
2011年5月14日作成
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