あらすじ
太陽の光が降り注ぐ中で、農学校生徒たちは土に顔を向け、誠実に種を蒔きます。空に広がる青い光、汗ばむ肌、そして夜には白く光る霧。彼らは太陽系の中で、光り輝く道を歩む旅の途中にいます。日々の暮らしの中で、彼らは太陽の光を浴び、自然と一体となりながら、未来への希望を感じているのです。
日ハ君臨シカガヤキハ
白金ノ雨ソソギタリ
ワレラハ黒キ土ニ俯シ
マコトノ草ノタネマケリ

日ハ君臨シ穹窿ニ
ミナギリ亙ス青ビカリ
光ノ汗ヲ感ズレバ
気圏ノキハミクマモナシ

日ハ君臨シ玻璃ノマド
清澄ニシテ寂カナリ
サアレヤミチヲ索メテハ
白堊ノ霧モアビヌベシ

日ハ君臨シカヾヤキノ
太陽系ハマヒルナリ
ケハシキ旅ノナカニシテ
ワレラヒカリノミチヲフム

底本:「新修宮沢賢治全集 第六巻」筑摩書房
   1980(昭和55)年2月15日初版第1刷発行
入力:junk
校正:土屋隆
2011年5月14日作成
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