あらすじ
夏の夜、夕食を終えたあと、一人の男が庭に出て、夜空を見上げます。蒸し暑く、額には汗がにじみます。弟を誘い、庭の石に腰掛け、鈴懸花の香りを楽しみながら、静かに夜空を見つめます。そこには、美しく輝く星々が、青く澄み渡った北国の空に輝いています。そして、男は弟と共に、夜空に広がる天の川や、七夕の夜に輝く織姫と彦星の星を探し始めるのです。夕食後のあつさ
のんびりと立って見た
やっぱり暑い
むっちり蒸される様だ
ひたいには汗がこんなににじむ
*
弟よ外へ行こう
庭の石に腰をかけて
鈴懸花の香をかいで
青く澄み渡った北国の宵空に
教えられたあの一つの星を探そう
*
七月七日の夜も近づいた
牽牛織女の星がどこにあるか
それも探そう
天の川流れるあたり
天上の花のさても美しき事よ
了
底本:「今野大力作品集」新日本出版社
1995(平成7)年6月30日初版
初出:「旭川新聞」
1923(大正12)年8月3日
入力:坂本真一
校正:雪森
2015年5月24日作成
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