あらすじ
自然と人類の未来を歌い上げる壮大な詩です。詩行は力強く、情熱的で、読者を生命と宇宙の神秘へと誘います。人間の魂と自然の力、そして死と再生をテーマにした、生命の賛歌とも言うべき作品です。
行け! 私達自然の教徒よ
高く高く燃え燃ゆる自然の精霊の上へ
人間の生命の魂を
燃え((ママ))べくして燃えざりし炬火(きょか)を
天日の情熱に投げこんで
紅蓮(ぐれん)の焔を眺めつつ
歌え、歌え、輝かせよ
 (大地よ、ゆるぐべきものよ古哲の教授よ
  何と皮相なよろこびなる
  草ものびる、私も育つ
  ああ、生長への伴奏よ
  葬送への奏楽ぞ)

行け! 私達一切への戦士よ
異国のはるかにへだてし虹霓(こうげい)の先端に
露ぬるる髑髏(しゃれこうべ)の丘よ
我等が人類への檄文を草せよ
社会の高塔に輝く存在の栄誉の
影を見事に失(う)せしめて
歌え、歌え、歓喜せよ
 (墓場深く埋ずもれし祖先の屍は
  今朽ち果てて
  宇宙の心に帰ろうとする
  魂ありしものの苦悶は
  地上にありし時の
  かなしき懺悔の苦戦である)
了

底本:「今野大力作品集」新日本出版社
   1995(平成7)年6月30日初版
初出:「旭川新聞」
   1924(大正13)年8月4日
入力:坂本真一
校正:雪森
2015年2月17日作成
青空文庫作成ファイル:
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