あらすじ
「堺水族館の歌」は、明治時代に開かれたという、東洋一と言われる水族館を舞台にした歌です。水族館の由緒、そこに集められた様々な魚、美しい建造物、そして人々が楽しそうに過ごす様子が、生き生きとした言葉で描かれています。水族館の華やかさと、そこに集まる人々の活気に満ちた様子が、目に浮かぶような歌です。春足日をけふこゝに
明粧成りし水族館
東洋一の水族館
堺水族館は開かれぬ
明治の帝行幸して
叡覧ありしあとゞころ
由緒も深き水族館
東洋一の水族館
堺水族館は開かれぬ
大魚小魚鰭の数
集めてこゝに海の幸
綾うるはしき水族館
東洋一の水族館
堺水族館は開かれぬ
造りなしたる海の宮
竜宮城もよそならず
雅び床しの水族館
東洋一の水族館
堺水族館は開かれぬ
水際にあそぶ魚類の
ゆきゝ妙なる舞の袖
眺め見飽かぬ水族館
東洋一の水族館
堺水族館は開かれぬ
けふしも和む春の色
げに長閑なる茅渟の浦
いざ来て見ませ水族館
東洋一の水族館
堺水族館は開かれぬ
了
底本:「ふるさと文学館 第三三巻 【大阪】」ぎょうせい
1995(平成7)年8月15日初版発行
底本の親本:「安西冬衛全集 6」寶文館出版
1984(昭和59)年
入力:大久保ゆう
校正:Juki
2016年3月4日作成
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