ついぢの
椿の花のした、
ここから
輪まはし
  かけてつた。

木ぎれで
ひいた横の線、
ここから
からから
  かけてつた。

帽子に
椿の花插して、
ぬくとい
垣根に
  そつてつた。

ついぢに
もたれてあつち見て、
あの子が
ひとり
  まつてゐる。

底本:「日本児童文学大系 第二八巻」ほるぷ出版
   1978(昭和53)年11月30日初刷発行
底本の親本:「チチノキ」
   1933(昭和8)年8月
初出:「チチノキ」
   1933(昭和8)年8月
入力:菅野朋子
校正:noriko saito
2011年1月4日作成
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