あらすじ
病に伏し、衰弱していく自分。愛する人との別れが近いことを悟り、深い悲しみに沈む主人公。夕暮れの磯辺で、打ち砕かれた船に寄りかかり、涙を流す姿が目に浮かびます。その切ない心情が、短い言葉の中に凝縮された、静かで力強い作品です。
直(なほ)らぬ病、身は痩せぬ。
思へる仲(なか)も、今日(けふ)よりか、
明日(あす)か、君には厭はれむ。
かく思ふとき日は暮れて、
こほろぎすだく磯際(いそぎは)の
破れし船に泣き伏しぬ。
了

底本:「沖縄文学全集 第1巻 詩」国書刊行会
   1991(平成3)年6月6日第1刷
入力:坂本真一
校正:フクポー
2018年10月24日作成
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